2022年1月2日に青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸に行ってきました。
何度も行ったことがある八甲田丸。
でも有料展示コーナーに足を運んだのは初めて!
とてもオトクな年間パスポートの情報も後ほどご紹介します。
※2022年の2月末まで『青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸』は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中です。
船の中に列車が入っている?!
青森市に引っ越してきてから、何度か八甲田丸の中に入った事はあったのですが、有料展示コーナーには入ったことがありませんでした。
娘が昨年2021年に、小学校の校外学習で八甲田丸の有料展示コーナーを見学に行ったため、色々と教えてくれました。
「船の中に列車が入ってた!!」
というのを聞いて、目から鱗が落ちました。
列車を載せて本州と北海道を行き来していたという事に私も気づいていなかったんです。
昭和生まれなのと、小学校時代は北海道に住んでいたこともあり青函連絡船の存在は知っていましたし、母が当時函館から青森まで乗った事があるというのも記憶にありました。
上野発の列車が青森まで来て、その上そのままその列車が一緒に北海道に渡る、逆もまた然り……だなんて考えもしなかったのです。
船にコンテナを載せかえて、船に積んだコンテナを運び、到着した先で列車にまた載せ替えるのだと思い込んでいました。
青函トンネルが開通する前は列車ごと船に載せて運んでいたなんて!! と今更ながら知った事で、俄然興味がわきました。
海なし県での暮らしが長かったので
私自身、埼玉県暮らしが一番長く、その後も海のない北関東へ引っ越したので「海なし県」暮らしが長かったです。
そのため北海道の釧路に引っ越した時に、豪華客船が港に来るたびに娘を連れてその豪華客船を眺めに行ったものでした。
青森に引っ越してきてからも「青森山田学園から聴こえてくるの吹奏楽部の音出しかな~?」なんて思っていたら、船の汽笛の音だった! という事に気づくのに数ヶ月かかりました。(実際に学校の近くに住んでいたことがあり、吹奏楽の音が聴こえてきていたことがあった影響です)
それくらい、船とは無縁。
なので、まさか船の中に列車が入っちゃうなんて思いもしなかったのです。
凄いです、青函連絡船。
夫が函館に長期出張していた際、子供と2人で津軽海峡フェリーに乗って函館へ行ったことがありました。(片道およそ4時間)
その時は車も載せられるなんて便利だなくらいに思っていました。
福岡で能古島に行くのに車ごと船に乗って行ったこともあったので、船に車が乗るくらいはよくあることだなと思っていたのですが。
貨物列車ごと船に載っちゃうって本当に凄いです!!
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸について
八甲田丸って?
1908年(明治41年)に鉄道連絡船として就航した事が始まり。
1988年(昭和63年)まで80年間に渡り、人と貨物を載せて青森港と函館港を行き来していました。
貨物車両を搭載する「車両甲板」があります。
鉄道車両を載せて船が海を渡るのは世界的にもとても珍しいそうです。
船に列車を載せて運んでいたなんて知らなかったのでビックリでした!
施設詳細
施設名 | 青森市港湾文化交流施設 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸 |
住所 | 青森市柳川一丁目112-15地先 |
開館時間 | 夏季(4月1日~10月31日) 9:00~19:00 (入館受付は18:00まで) 冬季(11月1日~3月31日) 9:00~17:00 (入館受付は16:30まで) |
休館日 | 夏季は無し 冬季は12月31日、1月1日、3月第2週の月~金曜日 ※2022年2月中は新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中 |
電話 | 017-735-8150 |
公式サイト | https://aomori-hakkoudamaru.com/index.html |
無料駐車場 | 乗用車 約20台 大型バス 約3台 障害者用 ご利用の方は事前連絡または八甲田丸事務室へ。 |
有料駐車場 | (夜間宿泊駐車)大型車両1台につき1泊¥3,000(税込)事前予約制 |
※満車の場合は近くの有料駐車場(自己負担)をご利用下さい。
雪が積もってる時期は除雪した雪が寄せてあるので駐車場が狭く停めるのが難しいか、停められない場合もあるかもしれません。
アクセス
- フェリーで
フェリーふ頭から車で10分 - 電車・新幹線で
JR新青森駅から車で20分
JR青森駅から徒歩5分 - 自動車で
青森中央IC(青森自動車道)から20分 - 飛行機で
青森空港から車で30分
青森空港から車で30分
観覧料金について
●八甲田丸(有料展示コーナー)観覧料
大人 | 高校生 | 中学生 | 小学生 | |
観覧料 | 510円 | 310円 | 310円 | 110円 |
団体割引(20名以上) | 460円 | 220円 | 220円 | 80円 |
※チケットの交換・払戻はできません。
2階が受付で2階の船楼甲板は無料で入る事ができるスペースですが、有料展示コーナーは必見ですよ♪
年間パスポートについて
『八甲田丸を守る会』(年間パスポート)に入会・年会費を支払いすると一、一年間何度も無料で見学ができるようになります。
個 人 | 年間 1,020円 | 同伴2名まで |
団 体 | 年間 12,000円 | 同伴4名まで |
有料展示コーナーが一年間無料で見学できるようになります。
・口数上限はなし。 ・賛助会員特典は入会月より1年間有効。 ※入会月の翌年同月末まで。 (例)12月9日に年会費を八甲田丸チケットカウンターで支払いの場合 →翌年12月末まで有効となります。 ・お申込みの際はお振込用紙の記載が必要です(印鑑不要) |
一口で2人まで入館できるので、3人家族の我が家は年間パスポートで私と夫が入館し、娘は小学生料金で入館する事が可能。娘と2人で行けば親子で使えます♪
年間パスポート「八甲田丸を守る会」に入会
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の通常の観覧料は、大人が510円で小学生は110円です。(2022年1月現在)
ですが八甲田丸を守る会に入会をすると、1,020円で2人まで入館できて1年間使えるらしい、いわゆる年間パスポートのような扱いになるそうです。
また是非見学に何度も来たいと思い、八甲田丸を守る会に入会をしました!
手続き書類に記入し、後日郵送で会員証が届くそうで、八甲田丸主催のイベント情報もお知らせ頂けるそうなので、嬉しいです。
後日『八甲田丸を守る会』の会員証が届きました!
※2022年の2月末まで、新型コロナウイルス感染拡大防止のため『青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸』は休館中です。
アプリ会員証などもリリースされているそうなので、後日また記載したいと思います。
津軽海峡冬景色の歌謡碑、冬はどこに?
余談ですが、八甲田丸のすぐそばに津軽海峡冬景色歌謡碑なる、石川さゆりさんの歌が流れる石碑があります。
津軽海峡冬景色歌謡碑は、2番の歌詞に出てくる「竜飛岬」にもあります
八甲田丸の近くにある石碑は、センサーに反応して自動的に音楽が流れるものです。
雪が物凄く積もっているので、冬景色の中では残念ながら聴く機会があまりないように思います。
駐車場も除雪した雪で狭くなっていて、停めるのも一苦労。
もしかして雪が多くて歌謡碑の方には近寄れないかもしれません。
有料展示コーナーを見学開始!
いよいよ、見学開始です!
2階の受付で有料展示料金(この日は年間パスポート代)をお支払いして出発し、3階へ上ります。
ミニシアターで青函連絡船の歴史映像を観ることもできました。
航海甲板にも雪が積もっていました。
冬期は雪が積もっているため、煙突展望台には行けないようで閉鎖されていて残念でした。
これだけ雪が積もっていれば当然です。
写真正面に見えるのが青森ベイブリッジです。ホテルJALシティ青森からも見えました。
冬にこんな青空が出るなんて青森ではとても珍しいことです。
毎日雪が降るので晴れ間が見えることはあまりありませんし、一瞬晴れ間が見えてもすぐにお天気が変わって吹雪いたりもするので、久しぶりにとても気持ちの良いお天気でした。
船の中から見える青森湾(船の東側)はこのような眺めです。
観光物産館アスパム(△の建物)が横から見える場所ですね。
海の上に停泊してるのがわかるでしょうか。
とても穏やかな海です。冬なのに珍しくいいお天気!
いよいよ車両甲板・展示室へ!
4階からは最新のエレベーター(後付け)で1階の車両甲板まで降りて行きました。
車両展示室となっていて本当に圧巻でした!
しかもすごく寒い!! 防寒して来てるけどそれでも寒さを感じました
1階部分は海水面に近いという事と、暖房もこのエリアには入っていないのでとても寒かったです。
連絡船に載せた列車が動かないよう繋いでおく部分なのかな。
連結用の部品でしょうか。
スユニ50と書いてあり、五稜郭車セと記載が。
こちらは郵便物を運ぶための車両でした。
突き当りのところが、船の最後尾で青森駅方向になっておりそこから列車が入ってきていたようです。
うっすらと線路の跡が残っています。
車両は何台か展示してあり、本当に船の中にこれだけの数の列車を載せられるなんてすごいなと驚きました。
最後は、地下1階のエンジンルーム。
ここは物凄い数のエンジンがありました。
こんな大きな船を動かせるのだから当然なのでしょうが、なかなか見る事ができない場所なので一見の価値ありです。
階段で地下から受付のある2階まで上がって、見学終了です。
バリアフリー化は難しいのか
足腰に自信がない方や、ご年配の方、車いすの方が全ての場所を見学されるのは少し難しいのではないかなと思いました。
完全なバリアフリーではないですし、エレベーターが使える場所も限られています。
車両展示室やエンジンルームは通路も狭く、階段しか手段がありませんでしたので、こちらの見学は難しいかもしれません。
当時青函連絡船に実際に乗られていた方々は、たくさんの思い出があってまた乗ってみたいな見学してみたいなと思われてる方もいらっしゃると思います。
青森駅と連絡船乗り場は今
2022年現在、フェリー乗り場のある青森埠頭は青森駅からとても離れた場所になってしまいました。
http://青函連絡船が現役の頃、青森駅のすぐ近くに連絡船乗り場があったのは、乗り換えを便利にするためだけじゃなかった、という事を知る事ができました。
線路と連絡船を繋いで、連絡船に列車も載せるためだったんですね。
現在はその跡地も埋め立てられて、2021年の夏にあおもりビーチという名の砂浜のあるビーチになりました。
なぜ残さなかったんでしょう、残せなかったのでしょうか。
むしろその場所に八甲田丸を停泊させておかなかったのかな?
無理だったのかな?
疑問に思い調べてみたところ「浮遊ごみの漂着に悩まされていた」との事でしたが、歴史的価値という部分よりも優先されてしまったのだろうかと感じました。
再開発が始まっている青森駅周辺
青森駅も2021年に旧駅舎がすべて取り壊されて、現在は新しい駅舎が建ち再開発が始まっています。
北海道新幹線が停車する新青森駅は、青森駅からも離れています。
鉄道なら一駅なのですが列車は1時間に1本程度、一番本数が多い時間帯でも4本です。
新青森駅・青森駅・フェリーターミナルや主な観光施設を結ぶルートバス「あおもりシャトルdeルートバス(ねぶたん号)」は1日10便あるものの、新幹線の時間にタイミングよく到着する訳ではありません。
また、青森駅に新幹線ホームを誘致することも難しかったようです。
もともと、新青森駅は必ずしも市民の多くの賛同を得て位置が決まった訳ではなかった。青森市は在来線の青森駅への新幹線駅併設を求め、足かけ8年にわたって県や国鉄と交渉に臨んだ。結局、要求は受け入れられず、市民の多くは挫折感を抱えた。
郊外の「ポツンと新幹線駅」、集客をどう図るか 新青森の駅ナカは充実、だが駅前が寂しい
まとめ | もっと沢山の人に観てほしい
こんなに素晴らしい、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸という財産を、もっとたくさんの人に観てもらいたいなと思いました。
青森に住んで4年目で初めて有料展示コーナーに行きましたが、生まれてからずっと青森が地元だという50代の女性も、列車が船の中に載ってるという事を知らなかったそうで、私の話を聞いて初めて有料展示コーナーへ見学行き「本当に凄かった!」と、感想をおっしゃっていました。
娘が小学校の校外学習で行った事で知る事ができたので、もし子供がいなかったらこんなに素晴らしい財産を、私も知る事はなかったかもしれません。
青森県内でも世代によっては、函館に渡る機会もなかったのであれば、このことを知らない方も多いのかもしれないなと思いました。
そして、せっかくなので青森に住んでいる間に函館にも行き、函館市青函連絡船記念館摩周丸の見学もしてみたいなと思いました。
青森に旅行に来られた際には、ぜひ青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の有料展示コーナーを見学される事をお勧めします!!
それでは、今日も長々と最後までお読み下さってありがとうございました。